研究
HOME > 研究 > 大学院紹介 > 医学研究科案内 > 講座?分野等紹介 > 内科学講座(リウマチ?膠原病?アレルギー内科分野)

内科学講座(リウマチ?膠原病?アレルギー内科分野)

講座?分野紹介

リウマチ?膠原病?アレルギー内科分野の診療では、サイトカイン等の免疫関連分子を標的とする薬剤がごく当たり前に利用されるようになり、今まさに基礎医学研究と日常臨床とが融合しつつあります。当講座では分子病態解析部門との強力な連携により、基礎医学研究および臨床研究からの双方向的アプローチによって、診療中の難治性疾患の病態解析、診断法開発、創薬シーズ同定を目的とする研究を実施しています。当講座メンバーの実績のひとつが、患者血清のプロテオミクス解析によって同定した新規バイオマーカーLRGです。LRGは2020年6月に炎症性腸疾患初の血清マーカーとして保険収載され、全国どの病院でも測定可能となりましたが、他の免疫炎症性疾患の血清マーカーとしてもさらなる展開が期待できます。

主な研究内容

免疫炎症性疾患の診療における新規マーカーLRGの応用

?LRGは炎症性腸疾患の他に、関節リウマチ、膠原病、感染症などの病勢評価にも応用可能と考えられます。さまざまな免疫炎症性疾患の検体の収集と分析を行い適応の拡大を進めています。

超高解像度MRIによる膠原病脳神経病変の描出と画像的特性の解析

?通常のMRIで捉えきれず、診断が困難な膠原病の脳神経系合併症を先端医療研究センター 超高磁場MRI診断?病態研究部門?との共同研究により、高精細MRI画像で可視化し、病態解明や診断法開発に応用します。

 

多施設産学連携による免疫炎症性難病の創薬シーズの探索

?慶應義塾大学等の4アカデミアと国内製薬企業3社との間で新たな産学連携コンソーシアムを形成し、免疫炎症性難病の克服に向けた臨床研究を実施しています。診療中の患者の血液等の検体を対象に、フローサイトメトリー、遺伝子発現解析、血清蛋白分析等を行って、診療情報とともにデータベース化し、疾患関連分子の同定と創薬シーズの探索を行っています。

学生へのメッセージ

医学の発展なくして医療の進歩なく、医療の進歩なくして医学の発展なし。医療と医学は車の両輪のような関係であり、医療と医学がともに前進することによって、これまで治療法がなかった難治性疾患の「根治」がはじめて可能になります。日常臨床と医学研究とが融合しつつある現在、医師は、臨床と基礎の2つの視点を持つことが重要になっています。「免疫」という窓を通して、臨床と基礎の2つの視点から病気を診る医療人が育つような講座づくりを目指しています。