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遺伝的に肥満になりやすい人においても、健康的な生活習慣には 一定の肥満リスク低減効果が見込まれることを発見

岩手医科大学いわて東北メディカル?メガバンク機構生体情報解析部門の 須藤 洋一 特命准教授、同部門長の 清水 厚志 教授らの研究グループは、遺伝的な肥満リスクを表す肥満ポリジェニックスコア (obPGS; obesity polygenic score )を日本人で計算するための新たな計算式(モデル)を開発しました。このモデルを用い、東北メディカル?メガバンク計画地域住民コホート調査において収集されたデータから、約7万人分のobPGSを計算しました。計算されたobPGSを基に、遺伝的な肥満になりやすさと生活習慣との関わりを詳しく分析したところ、遺伝的に肥満になりやすい人でも、余暇の運動や塩分摂取を控えるなどの生活習慣を持っている方々では、一定の肥満リスク低減効果が現れている事がわかりました。今後、自分の遺伝的な体質を検査することが一般的な時代が到来した場合に、そこで判明した様々な遺伝的リスクと私達がどのように付き合っていくべきかについて、示唆を与える内容となっています。

この成果は日本人類遺伝学会公式の専門誌 Journal of Human Genetics に2024年8月22日付けで掲載されました(https://www.nature.com/articles/s10038-024-01280-3)。